この記事は星島カナタによるゲスト投稿です。
2026年5月8日、株式会社IHIが2026年3月期通期決算を発表しました。
近年、IHIは航空エンジンや防衛といった分野で存在感を高めており、重工メーカーの中でも事業構造の変化が注目されています。
一方で、これまでの「総合重工」からどのように変わりつつあるのか、その実態は決算資料を見ないと分かりにくい部分も多いのではないでしょうか。
特に、収益の源泉や投資の方向性を見ると、従来のイメージとは異なるビジネスモデルが浮かび上がってきます。
本記事ではIHIの最新決算を3つのポイントに絞って解説していきます。
IHIとは?
IHIは、日本を代表する総合重工メーカーです。1853年創業の石川島造船所をルーツに持ち、現在は航空エンジン、防衛、原子力、社会インフラなど幅広い事業を展開しています。
特に近年は、航空・宇宙・防衛事業が急成長しています。航空エンジンでは米国企業と協業し、民間航空機向けエンジンの製造・整備に参画しています。
また、日本政府の防衛費拡大を背景に、防衛関連事業も強化しています。
一方で、近年は不採算事業の整理も進めており、「幅広い重工メーカー」から「高収益事業へ集中する企業」へ変化しています。
IHI 2026年3月期通期決算(2025年4月~2026年3月)

IHIの2026年3月期通期決算(2025年4月~2026年3月)を見ると、売上収益はYoY+1.0%の1.6兆円、営業利益はYoY+15.3%の1,655億円となりました。
特に今回は、民間航空エンジン、防衛、原子力事業が成長を牽引しています。また、資産売却や不採算事業の整理も利益改善に寄与しました。
一方で、今回の決算で最も重要なのは、単純な増益ではありません。IHIが「幅広い重工メーカー」から、「航空・防衛中心の高収益企業」へ変化し始めている点です。
次のパートからは、IHIがなぜ不採算案件を切り捨てられるようになったのか、そして航空エンジン事業がストック型ビジネスである理由について、決算資料をもとに詳しく見ていきます。
この記事は、防衛産業や航空宇宙ビジネスに関心がある方、航空エンジン業界の仕組みを知りたい方、原子力・防衛・航空分野への国策投資に関心がある方に最適な内容になっています。
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