ヒント: リップスとカーブスが類似企業であると考えられるポイントは、両社のビジネスモデルにあります。
本日は、2025年6月30日に東証グロース市場に上場した株式会社リップス(以下、リップス)を紹介します。
リップスは、メンズコスメ商品の企画・販売と、メンズヘアサロンのフランチャイズ事業(以下、FC事業)を営む企業で、関東や愛知・大阪・宮城に「LIPPS hair」というヘアサロンを展開したり、自社開発のヘアワックスなどのスタイリング剤を販売しています。
上記の通り、リップスは一見するとヘアサロン業界に属するように思いますが、事業内容や業績などを分析していくと、リップスの類似企業はヘアサロン業界の企業ではなく、フィットネス事業を展開するカーブスが類似企業の1つと考えられます。
大きく業界が異なる上記2社がなぜ類似企業と考えられるのか、読者の皆様も考察しながら読み進めてください。
1999年より美容室経営をしていた創業者

リップスの沿革は少し複雑で、1999年4月に創業者の的場氏が原宿に美容室「LIPPS(現LIPPS hair)」を開業、2006年及び2007年には自社のシャンプーやトリートメント、ワックスなどのヘアケア商品・スタイリング剤を発売し、2008年にこれら事業の支援を目的とした株式会社レスプリ(現リップス)が設立されました。
なお、LIPPS hairを運営する法人は2022年にMBOしたことでリップスからは分離しており、現在はリップスの加盟店の1つになっています。
そのため、リップスは(1)ヘアケア商品やスタイリング剤の企画販売を行う商品事業と、(2)ヘアサロンのフランチャイズ運営を行うサロンフランチャイズ事業の2つの事業を展開しています。
次章からは、リップスの収益基盤と業績の分析、美容室銘柄との比較を通して、リップスの類似企業がカーブスと考えられる理由を考察しています。
この記事は、美容事業に従事している方や企業分析に関心がある方に最適な内容になっています。
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・Q. メンズ美容室で新規上場のLIPPSの類似企業はカーブス。その理由は?の答え・売上の90%弱が●●・売上高は40億円規模へ・美容室銘柄は類似企業にならない理由・構造として近いのはカーブス?