ヒント:アクセルスペースの中核事業である超小型衛星ビジネスは、元々は政府系機関が担うことが一般的でした。
今回は、2025年8月13日にグロース市場へ新規上場したアクセルスペースホールディングス(以降、アクセルスペース)を分析します。
同社は2008年から宇宙ビジネスに参入しており、国内外の宇宙ベンチャーの中でも先駆者的なポジションです。今回のIPOは、2023年のispace・QPS研究所、2024年のアストロスペース・Synspectiveに続く上場となり、注目を集めています。
アクセルスペースは、超小型衛星ビジネスを事業の中核としています。これまで人工衛星の開発・打ち上げは政府系機関が担うことが一般的でしたが、同社の事業展開により、衛星開発の民主化が進んでいます。
今回の記事では、アクセルスペースの創業ストーリーやビジネスモデルを解説した上で、同社の売上の9割を支える顧客について深掘りします。
アクセルスペースとは?

アクセルスペースは、創業者兼代表取締役CEOである中村友哉氏によって、2008年8月に設立されました。
中村氏は、学生時代に東京大学大学院航空宇宙工学を専攻し、超小型衛星のパイオニアである中須賀真一東大大学院教授に師事していました。
大学院在学中には、世界初の大学生手作り超小型衛星「CubeSat(キューブサット)」を含む3機の超小型衛星の開発に携わる経験等を積み、アクセルスペースを設立しました。
アクセルスペースは、創業後すぐに、ウェザーニューズと共同で、極海航路の運航支援を目的とした超小型衛星「WNISAT-1」の契約を締結し、2013年に無事打ち上げに成功しました。
このウェザーニューズとの衛星打ち上げ以来、アクセルスペースでは、累計11機の衛星を打ち上げ・運用をしてきました(2025年7月時点)。
さらに、アクセルスペースでは、次世代地球観測衛星「GRUS-3(グルーススリー)」7機を2026年に打ち上げることを計画しており、今後さらに地球観測データの活用を進めていく予定です。
(参考)アクセルスペース、次世代地球観測衛星「GRUS-3」7機を2026年に打ち上げ
本記事では、アクセルスペースの創業ストーリーやビジネスモデルを解説し、同社の売上の9割を支える顧客を深掘りします。
この記事は、宇宙ビジネスに携わる方や興味がある方はもちろん、新規事業開発に関心がある方に最適な内容になっています。
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・Q. 超小型衛星ビジネスで急成長のアクセルスペースが新規上場!売上の9割を支える顧客は?の答え・顧客向け小型衛星プロジェクトをワンストップで提供するAxelLiner事業が主軸・アクセルスペースのビジネスモデル・売上は右肩上がりで成長する一方、赤字幅も増加・売上の9割以上を占める顧客は?・アクセルスペースの赤字の理由は?・まとめ