バンダイナムコホールディングスは、玩具・ゲーム・映像・アミューズメント施設など多様な事業を展開する総合エンターテインメント企業です。ガンダムやドラゴンボール、ONE PIECEなど強力なIPを軸に、グローバル展開を進めています。
2025年度(2026年3月期) 第2四半期決算概況

2026年3月期第2四半期累計(2025年4-9月)の連結決算は、売上高6,438億円(前年同期比5.3%増)、営業利益1,054億円(同7.2%減)となりました。売上高は過去最高を更新し、年初計画・8月修正計画のいずれも上回る結果です。
増収の要因は、トイホビー事業の好調な伸長とアミューズメント事業の安定推移にあります。一方で減益となったのは、デジタル事業におけるリピートタイトルの販売減少による利益率低下と、映像音楽事業で前年同期に複数の大型劇場作品がヒットした反動が影響しました。
注目すべきは、ガンダムシリーズの売上高がグループ全体で初めて1,000億円を突破し、1,272億円に達したことです。新作映像「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」や大阪・関西万博出展などによる話題性が、商品・サービス展開と相乗効果を発揮しました。
セグメント別の動向分析

トイホビー事業
売上高3,178億円(前年同期比9.0%増)、セグメント利益650億円(同8.9%増)と、上半期として過去最高業績を達成しました。

各カテゴリーが揃って好調を維持しています。ガンプラや一番くじなどハイターゲット層向け商品、トレーディングカードゲーム、ガシャポン、菓子・食品が、商品ラインアップ強化やタッチポイント拡大により業績に貢献しました。
特筆すべきは「たまごっち」の復調です。7月発売の新商品「Tamagotchi Paradise」がワールドワイドで人気となり、デジタル事業のゲームタイトルとの連携により、トイホビー事業とのシナジー効果が生まれています。
関税問題への対応も注目点です。当初上半期で営業利益30億円程度の影響を見込んでいましたが、現場の早期対応により約20億円の影響に抑制できました。下半期は約10億円の影響を見込んでおり、商品特性や価格帯に応じた対応を実施中です。中長期的には生産地域のさらなる分散や、北米での一部生産も検討しています。
7月に稼働開始したガンプラ新工場は、2026年夏のフル稼働に向け準備が進行中です。45周年を締めくくる大型商品も2026年1月に発売予定で、供給体制の強化が続いています。
デジタル事業
売上高2,315億円(同1.3%増)、セグメント利益373億円(同16.4%減)となりました。わずかな増収に対して利益が16%も減少するという、厳しい収益構造が露呈する結果となりました。

デジタル事業は大きく分けて
ネットワークコンテンツ(スマートフォン向けアプリゲーム)
家庭用ゲーム(コンシューマーゲーム)
に分かれます。












