営業利益率5%~36%、コナミグループ 増収増益の要因を事業別に分析

コナミグループはゲーム中心の事業構造で、全セグメントが増収増益。特にデジタルエンタテインメントが好調。

決算が読めるようになるノート 決算解説
営業利益率5%~36%、コナミグループ 増収増益の要因を事業別に分析
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コナミグループは、1969年創業の総合エンタテインメント企業です。デジタルエンタテインメント、アミューズメント、ゲーミング&システム、スポーツの4事業を展開しています。


2026年3月期第2四半期決算分析

コナミグループが2025年10月30日に発表した2026年3月期第2四半期(2025年4月~9月)決算は、全セグメントで増収を達成する好調な内容となりました。

コナミグループ株式会社 2026年3月期第2四半期 決算発表資料

連結売上高は2,248億円(前年同期比+22.1%)、営業利益は643億円(同+28.9%)、親会社株主に帰属する当期利益は465億円(同+27.7%)と、いずれも2桁成長を記録しています。特に営業利益の伸び率が売上高の伸びを上回っており、収益性の改善が顕著です。

1株当たり当期利益は342.92円と、前年同期の268.53円から74.39円増加しました。通期予想の553.27円に対する進捗率は約62%と順調なペースです。

通期予想は売上高4,300億円、営業利益1,060億円を据え置いており、下期も堅調な業績が続くと見られます。

事業セグメント別分析

デジタルエンタテインメント事業(ゲーム事業)

デジタルエンタテインメント事業は、モバイルゲーム、家庭用ゲーム、カードゲームなど、幅広いジャンルで世界中のユーザーに向けたコンテンツを提供する、コナミグループの中核事業です。

コナミグループ株式会社 2026年3月期第2四半期 決算発表資料

第2四半期の売上高は1,688億円(前年同期比+28.2%)、営業利益は608億円(同+31.4%)と大幅な増収増益を達成しました。営業利益率は36%と極めて高水準を維持しています。

コナミグループ株式会社 2026年3月期第2四半期 決算発表資料

主要タイトルでは、シリーズ30周年を迎えた「eFootball」が大型アップデートを実施し、累計9億ダウンロードを突破しました。また、8月にリリースした「METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER」、9月発売の「SILENT HILL f」は、両タイトルとも初動で100万本を突破する好調なスタートを切っています。

11月には、シリーズ史上最大ボリュームで2つのマップが登場する「桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~」が発売され、年末商戦に向けて期待が高まります。

アミューズメント事業

コナミグループ株式会社 2026年3月期第2四半期 決算発表資料

アミューズメント事業は、アーケードゲームの制作・販売を手がける事業です。第2四半期の売上高が145億円(前年同期比+33.9%)、営業利益が32億円(同+56.2%)と、高い成長率を記録しました。営業利益率は22%と前年同期の19%から改善しています。

事業面では、10月1日付でアーケードゲーム事業を新設の株式会社コナミアーケードゲームスに分社化する組織再編を実施しました。

コナミグループ株式会社 2026年3月期第2四半期 決算発表資料

製品面では、「モンスター烈伝 オレカバトル2 パンドラのメダル」などのメダルゲーム、「わたしの幸せな結婚」「転生したら剣でした」「マジカルハロウィン ボーナストリガー」などのスマスロ機3タイトルをリリースしています。

今後は、12月に音楽ゲーム「pop'n music High☆Cheers!!」、遊技機「銀河英雄伝説 Die Neue These」などの投入が予定されています。

ゲーミング&システム事業

ゲーミング&システム事業は、世界規模で拡大するゲーミング業界において、カジノ向けゲーミング機器およびカジノマネジメントシステムの開発・製造・販売・サービスを手がける事業です。


《決算が読めるようになるノート》