ヒント:カラダノートは、既存のメディア事業の●●を活用することで、ストック型収益の成長を加速させている
この記事はゆべしさんとの共同制作です。
今回は、妊娠・出産・育児支援サービスのメディア・アプリ事業などを展開する株式会社カラダノートに注目して、「メディア企業がストック収益を作る方法」を解説します。
メディア企業は、一般的にメディアに訪問したユーザーに対して広告を表示したり、広告経由でユーザーに広告主の商品を購入・利用してもらうこと等で得られる広告収益が中心で、広告収益は「フロー型(売り切り型)」の収益です。
フロー型収益は、「ストック型(継続的に売上が上がるサブスク等)の収益」と比較して爆発的に収益を伸ばせる可能性がある反面、安定性に欠けるというデメリットがあります。コロナなどの外部環境の急激な変化によって、メディア企業の売上は大きく左右されるため、多くのメディア企業がストック型収益の構築を模索しています。
そこで、本日はフロー型収益が中心のメディア企業が安定性の高いストック型収益を作る方法について、直近の決算でストック型の新規契約者数が過去最高を更新したカラダノートの事例を解説していきます。
主要メディア企業の売上成長率
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まずは、国内主要メディア企業の売上の前年同期比成長率を見てみると、カラダノートがYoY+106.4%と最も高く、2位のオープンドアのYoY+76.5%に大きく差をつけています。
妊娠出産世代を中心に様々なサービスを展開
株式会社カラダノート 2023年7月期第1四半期 決算説明資料(2022年12月9日)
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カラダノートは2008年に創業された企業で、現在は(1)家族サポート事業と、(2)ライフイベントマーケティング事業、(3)家族パートナーシップ事業の3つの事業を展開しています。
具体的には、妊娠中の方向けのコンテンツ配信アプリ「ママびより」や、陣痛間隔計測アプリの「陣痛きたかも」など、妊娠・出産・育児支援のサービスが中心で、最近ではシニア層(定年前後)向けの「終活準備ノート」などのサービスでターゲット層を拡張しています。
前年同期比2倍以上の売上の急速成長と収益モデル
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カラダノートの2023年1Q(22年8月-10月)の四半期売上は4.63億円で、成長率は驚異のYoY+106.4%です。
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上図はカラダノートが展開しているフロー型収益とストック型収益の分解図です。
2020年10月の上場時はフロー型収益モデルのみでしたが、2021年3月に「かぞくの保険」の提供を開始し、ストック型収益の構築に乗り出しました。
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ストック型収益の構築に先行投資を行っているため、カラダノートの営業利益は2022年1Q以降赤字で推移しています。直近23年1Qの四半期営業利益は▲5,300万円でした。
ここまで、国内主要メディア企業の直近決算の売上成長率と、カラダノートの事業内容・財務状況を整理してきました。
記事の後半では、メディア企業であるカラダノートが展開するユニークなストック型収益の作り方を解説していきます。
この記事は、メディア事業に従事する方や事業戦略に関心がある方におすすめの内容となっています。
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・カラダノートに学ぶメディア企業がストック収益を作る方法とは?の答え
・カラダノートのストック型収益
・SaaSで使われる指標も開示
・メディア企業の収益安定化の必要性
・まとめ