ヒント:沖縄の〇〇と結びついている
この記事は星島カナタによるゲスト投稿です。
2025年8月21日、オリオンビール株式会社が東京証券取引所に新規上場することが発表されました。上場日は同年9月25日です。
上場初日は公開価格(850円)の2.29倍となる1,950円で取引を終え、翌日には一時1,735円まで下落したものの、市場からの注目度は依然として高い状況にあると言えます。
沖縄発のビールブランドとして知られる同社は、ビール・缶チューハイ・泡盛などの幅広い商品を展開していることに加え、観光・ホテル事業も手がけるユニークな企業です。
それに加えて、海外展開が難しいと言われるビール業界で、海外売上がCAGR(年平均成長率)37.9%で急成長中しています。
本記事では、大手ビールメーカーと比較しながらオリオンビールの事業構成や収益性を整理し、海外売上がCAGR37.9%で急成長している背景や、今後の成長余地について解説していきます。
この記事では、1ドル=150円として、日本円も併せて記載しています。
オリオンビールとは?

オリオンビールは、沖縄県を拠点とするビールメーカーです。事業構成は酒類清涼飲料事業が売上全体の約79%を占め、ビール・缶チューハイ・泡盛・ノンアルコール飲料など幅広い商品を展開しています。
また、残りの約21%は観光・ホテル事業で、オリオンホテルモトブリゾート&スパなどの宿泊施設運営や、ブランドライセンスビジネスも展開しています。
ビール事業と観光事業の両輪で、地域ブランドとしての強みを活かしながら成長しているのが特徴です。
ビールメーカーの決算比較

ビールメーカー各社の売上高を比較すると、オリオンビールの2025年3月期の売上高は約279億円で、国内大手ビールメーカーと比べると規模はまだ小さいです。なお、アサヒが約2兆9,394億円、キリンが約2兆3,384億円、サッポロが約5,308億円と、上場大手3社の売上高は桁違いです。

一方で、当期純利益率を見るとオリオンビールは当期純利益57億円、売上高当期純利益率20.4%と、4社の中で最も高い水準を記録しています。アサヒは6.6%、キリンは2.5%、サッポロは1.5%にとどまっており、オリオンビールの収益性の高さが際立ちます。
売上規模は小さいものの、高い利益率を確保している点が同社の特徴です。
この記事は、ビール業界に関心がある方、一般のビールファンの方、沖縄に観光で訪れたことがある方に最適な内容になっています。
ここから先は、有料コンテンツになります。月額980円の定期購読にお申し込みください。定期購読では、この記事だけでなく、「決算が読めるようになるノート」の過去の有料記事も含めて閲覧することができます。
定期購読は初月無料のため、まずはお気軽に試してみてください。
有料版をご購入いただくと、以下のコンテンツをご覧いただけます。
・Q. オリオンビールが上場!CAGR37.9%で海外売上が急成長している理由とは?の答え・オリオンビールと大手ビールメーカーの違い・大手ビールメーカーは海外展開に苦戦している・オリオンビールが海外展開で成長余地が大きい理由・ビール業界は今後どうなる?・まとめ