ヒント:IT業界と同じ構造
現在、日本は空前のアニメブームで、世界でも「日本と言えばアニメ」と言われるほど、アニメの注目度が高まっています。
それと同時に、アニメーターの労働環境問題も注目されるようになり、「アニメーターは低賃金」というイメージも定着するようになりました。
一体なぜアニメーターの平均年収は低いのでしょうか?
本記事では、上場しているアニメ制作会社の決算業績を参照しながら、アニメーターの平均収入が上がらない理由を解説していきます。
アニメーターの平均年収は本当に低いのか?
『アニメーション制作者実態調査2023』によると、アニメ業界の平均年収は455.5万円です。日本全体の平均年収が約460万円であることを踏まえると、業界全体としては一般的な水準に近いと言えます。
しかし、この「455.5万円」にはプロデューサーや作曲家といった、制作現場の中でも高収入な職種の年収が含まれています。私たちが一般的に想像する「画を描くアニメーター」に焦点を当てると、状況は異なります。
アニメーターの中でも、作業工程に応じて「動画」と「原画」という役職に分かれますが、それぞれの平均年収は以下の通りです。
・動画:263.2万円
・原画:399.8万円
特に若年層ではさらに厳しい状況で、20~24歳のアニメーターの平均年収はわずか196.6万円にとどまっています。高い技術力が求められる職業であるにもかかわらず、収入水準は非常に低いと言わざるを得ません。
では、一体なぜアニメーターの平均年収は上がらないのでしょうか?
この記事は、普段からアニメを視聴する方、エンタメ業界に従事している方に最適な内容になっています。
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