ヒント: 大幅な黒字決算だった為、電気代の値上げが不要だったのでは?という批判が当てはまらない理由は以下の通り。
#1: 燃料価格の高騰を踏まえて●●を行うための電気代の値上げ
#2: 大幅な黒字を達成したのは「●●」の影響
東京電力ホールディングス(以下、東京電力)などの全国の電力会社で、2023年4-6月にかけて電気代の値上げが行われました。
値上げの影響が現れ始める2023年4-6月の各社の決算では、多くの企業で四半期純利益は黒字化し、前年同期と比較して大きく増益となりました。
これを受けて、一部「大幅な増益であれば、電気代の値上げをする必要はなかったのでは?」という批判の声が上がっています。
インフラである電気はほぼ全ての国民が使用するため、値上げの影響範囲はかなり大きく、加えて電力会社の決算で大幅増益となれば、このような批判が生まれることは避けられないでしょう。
しかし、大手電力会社の決算をよく見ると、このような批判は当てはまらないと考えられます。この記事では、その理由について詳しく解説しました。
電力大手で黒字が相次ぐ
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まず、大手電力会社10社の四半期純利益を見ると、2023年4-6月時点で沖縄電力以外は黒字化に成功しており、全ての企業が2022年4-6月と比較して増益となりました。
前述の通り、この決算内容と、多くの電力会社が2023年4~6月に電気代の値上げを行ったことを踏まえると、「ここまで大幅な黒字化であるならば、電気代を値上げする必要はなかったのでは?」という批判が多数出るのも無理はありません。
しかし、各社の決算を”点”ではなく”線”で捉えると、各社の2023年4-6月決算で大きく増益となった別の理由が見えてきます。
東京電力は直近3年間で最大の利益に
以降は、電力大手10社の中でも最大手である「東京電力」の決算について、2023年4-6月に大幅黒字化した理由を解説します。
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まず、東京電力の営業損益と営業損益率の推移を見ると、インフラ業界といっても、四半期単位で、黒字になったり赤字になったり、かなり変化が激しい事が分かります。
また、特に2022年7-9月の営業損益は▲1,118億円、2022年10-12月は▲1,176億円と大幅な赤字を計上しています。
このような赤字を計上していた時期を乗り越えて、東京電力が大きく黒字化した理由とはどのようなものなのでしょうか?
ここまで、電力大手10社の決算内容や東京電力の四半期決算推移を整理しました。記事の後半では、「大幅な黒字化を実現したなら電気代の値上げは必要なかったのでは?」という批判が当てはまらない理由について解説しています。
この記事は、インフラ業界に従事する方や企業の決算分析に関心がある方におすすめの内容となっています。
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・Q. 電力料金値上げの電力会社が大幅黒字決算、それでも批判が的外れかもしれない理由とは?の答え
・#1: 燃料価格の高騰を踏まえて●●を行うための電気代の値上げ
・#2: 大幅な黒字を達成したのは「●●」の影響
・根本的な課題は●●への依存
・まとめ