イオンは国内最大の小売グループです。総合スーパー(GMS)、食品スーパー(SM)、ドラッグストア、ショッピングモール、金融サービスなど多角的に事業を展開。国内外で約300社のグループ企業を擁し、アジアを中心に海外展開も進めています。
2026年2月期 通期決算

2026年2月期の連結業績は、営業収益10兆7,153億円(前年比+5.7%)、営業利益2,704億円(同+13.8%)、経常利益2,430億円(同+8.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益726億円(同+167.5%)となりました。
営業収益は5期連続過去最高、グループの総合力を活かし、営業利益は2期ぶりに過去最高益を更新しました。事業構造改革の加速による一過性のコスト増をツルハHD連結化に伴う段階取得差益で吸収した形となっています。

5年間の推移を見ると、営業利益はCAGR11.6%で増加、営業収益(CAGR5.3%)を大きく上回る伸長となっています。収益性の改善が着実に進んでいることがわかります。
セグメント別業績 明暗分かれる8事業

営業収益は全ての報告セグメントで増収となりました。営業利益はSM、DS、総合金融を除く5セグメントで増益。体験型コンテンツを軸に生活者のライフスタイルや嗜好の変化に対応した施策により、ディベロッパーやサービス・専門店が大幅増益となり過去最高益を牽引。PB拡販や店舗DXによる効率化が進展し、GMSも二桁増益となりました。
好調セグメント
ヘルス&ウエルネス事業が最も好調です。営業収益1兆6,333億円(前年比+23.5%)、営業利益523億円(同+45.4%)と大幅な増収増益を達成しました。
この急成長の背景には、2024年12月のウエルシアホールディングスとツルハホールディングスの経営統合があります。ツルハはもともとイオンの持分法適用会社でしたが、ウエルシアとの経営統合によりイオンの連結子会社となりました。これにより、ドラッグストア業界で売上高2兆円超の国内最大グループが誕生しています。

ウエルシアでは、調剤併設店舗の拡大や食品構成比の引き上げによるトップラインの伸長と、店内業務の効率化等による収益性の改善により大幅増益となりました。ツルハ・ウエルシアのシナジー早期創出に向け、経営統合以降、PMIは順調に進捗しています。

ディベロッパー事業も好調です。営業収益5,224億円(前年比+5.3%)、営業利益709億円(同+33.7%)と過去最高益を更新しました。
国内では、猛暑下におけるクールシェアの提案や体験型コンテンツの強化等、生活者が直面する課題へのソリューションを提供し入館者数が増加。電気代等の販管費抑制も奏功し大幅な増収増益となりました。海外では、各地の特性に応じた施策により中国・アセアン各国で専門店売上は堅調に推移し、歩合賃料収入増で増収増益。最重点エリアと位置付けるベトナムでは同国の経済成長も追い風となり二桁増益を達成しています。
GMS事業は復調しています。営業収益3兆6,918億円(前年比+3.7%)、営業利益214億円(同+31.0%)と二桁増益を達成しました。
価格戦略やPBの拡販、店舗DXによる人時生産性の向上等の経費構造改革が奏功し増収増益。法人別では、イオン九州、イオン北海道、キャンドゥ等が増益に貢献しています。来期以降、PB比率のさらなる引き上げ、共同調達やプロセスセンターの活用拡大、店舗業務・コーポレート業務のDX等を推進し、収益構造の強靭化を図る方針です。
サービス・専門店事業も好調です。営業収益7,596億円(前年比+3.3%)、営業利益270億円(同+15.7%)となりました。
イオンエンターテイメントは、ライブビューイングの調達・上映を拡大し、非映画コンテンツの興行収入は前期比23.3%増、観客動員数は同27.3%増。映画ヒット作による観客動員数増やセルフオーダー導入拡大による飲食売上増加を合わせ、営業利益が大幅拡大、過去最高益を達成しました。イオンファンタジーも、主力のプライズ部門の好調に加え、新業態であるプレイグランド事業「ちきゅうのにわ」、「のびっこ」を含めた新店拡大等が寄与し、営業利益は前期比1.4倍超、過去最高益を更新しています。












