ヒント:短期的には〇〇。中長期的には〇〇。
保育士の平均年収は、日本の平均給与と比較して低水準であることが指摘されています。
一体なぜ保育士の収入が上がりにくいのか。その背景には、自治体からの補助金依存という特殊なビジネスモデルが挙げられます。はたして、保育士の平均年収を上げることは可能なのでしょうか。
本記事では業界大手3社の決算データと平均年収を比較しながら、保育所の収益構造の課題と、年収を引き上げるための具体的な戦略を読み解いていきます。
保育士の平均年収は?
令和5年賃金構造基本統計調査によれば、保育士の平均年収は388.5万円です。また、男性の保育士の場合は437.8万円、女性は385万円となっています。
日本の平均給与は461万円なので、保育士の平均年収は明らかに低水準です。
保育企業の決算・給与比較
ここでは保育企業大手3社(JPホールディングス、グローバルキッズCOMPANY、テノ.ホールディングス)の決算業績と平均年収を比較していきます。なお、それぞれ2025年3月期、2024年9月期、2024年12月期の決算業績を用いています。
・JPホールディングス:全国に認可保育所や学童クラブを展開する業界最大手。多角化事業も積極的
・グローバルキッズCOMPANY:首都圏を中心に保育所を運営。近年は新卒者採用にも注力
・テノ.ホールディングス:九州を中心に展開。認可保育所のほか、企業内保育所や人材派遣事業も手がける

売上高については、業界最大手のJPホールディングスが411.5億円です。また、九州を中心に展開するテノ.ホールディングスは160.2億円となっています。

また、営業利益について見ると、JPホールディングスが営業利益率14.1%の58.1億円です。一方で業界内で2番手についているグローバルキッズCOMPANYは営業利益率3.0%の7.9億円と収益性に大きな違いが見られます。

そして平均年収については、JPホールディングスが497.3万円、テノ.ホールディングスが461.6万円なのに対して、グローバルキッズCOMPANYが730.7万円で高水準です。
ただし保育企業3社は、保育所を子会社が運営しているため、連結会社での平均年収は低くなると考えられます。
この記事は、子どもを保育園に通わせている親世代の方、保育所ビジネスに興味がある方、民営化に関心がある方に最適な内容になっています。
ここから先は、有料コンテンツになります。月額980円の定期購読にお申し込みください。定期購読では、この記事だけでなく、「決算が読めるようになるノート」の過去の有料記事も含めて閲覧することができます。
定期購読は初月無料のため、まずはお気軽に試してみてください。
有料版をご購入いただくと、以下のコンテンツをご覧いただけます。
・Q. 保育士の平均年収を上げる方法とは?上場企業の決算から読み解くの答え・保育士の平均年収が低い理由は〇〇・保育士の平均年収を上げる方法・中長期的には〇〇も必要・まとめ