サイゼリヤ 2Q決算 売上+17%、営業益+40%の好決算でも「値上げなし」に黄信号が灯った理由

サイゼリヤは2Q決算で売上+17.5%、営業利益+39.9%の好決算を達成しました。国内は客数増で売上が伸びましたが、為替や食材価格上昇による原価圧迫が課題です。「値上げしない」方針を維持しながら利益確保するには販管費効率化に頼る必要があり、海外では中国既存店の苦戦も懸念材料となっています。

決算が読めるようになるノート 決算解説
サイゼリヤ 2Q決算 売上+17%、営業益+40%の好決算でも「値上げなし」に黄信号が灯った理由
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サイゼリヤは「おいしいものを安く」を掲げるイタリアンレストランチェーンです。国内では関東を中心に展開し、海外では中国・香港・台湾・シンガポールなどアジアで積極出店を進めています。低価格路線を貫く独自の経営哲学で知られています。


2Q累計決算

株式会社サイゼリヤ 第2四半期決算説明資料

2026年8月期2Q累計(9-2月)の連結業績は、売上高1,428億円(前年同期比+17.5%)、営業利益86億円(同+39.9%)、経常利益88億円(同+36.3%)、当期純利益56億円(同+20.7%)となりました。売上高・営業利益ともに前年および予算を上回る好決算です。

株式会社サイゼリヤ 第2四半期決算説明資料

営業利益率は5.1%から6.1%へ1.0ポイント改善しました。ただし、売上原価率は41.9%から42.8%へ0.9ポイント悪化しています。販管費率が53.0%から51.2%へ1.8ポイント改善したことで、原価上昇を吸収し増益を確保した形です。

株式会社サイゼリヤ 第2四半期決算説明資料

売上高増加の内訳を見ると、国内が+163億円(前年比+20.4%)、海外が+49.8億円(同+11.9%)となっています。国内の伸びが全体を牽引しました。

国内事業は客数増で売上急伸も、原価高が利益を圧迫

株式会社サイゼリヤ 第2四半期決算説明資料

国内単体の売上高は961億円、営業利益は33億円と大幅な増収増益を達成しました。営業利益率は0.8%から3.5%へ2.7ポイント改善しています。

株式会社サイゼリヤ 第2四半期決算説明資料

好調の要因は客数の大幅増加です。国内既存店の売上高前年比は118.2%(上期)で、そのうち客数は前年比+14.3%(14.3百万人増)と大きく伸びています。客単価は842円から862円へ微増にとどまっており、値上げではなく客数増で売上を伸ばしていることがわかります。

ただし、原価面では厳しい状況が続いています。国内の原価は前年比で-7.0億円のマイナス要因となりました。内訳は為替の影響-6.8億円、単価(米、ピザチーズ等)の悪化-7.5億円、物流費-2.6億円です。メニューミックスの改善+8.5億円で一部を相殺していますが、原価上昇圧力は続いています。

一方、販管費は+34.2億円の改善要因となりました。売上増による固定費の希薄化効果が大きく、労務費+13.5億円、設備費+11.7億円、水光熱費+5.4億円の改善が寄与しています。

海外事業は中国の既存店が苦戦

株式会社サイゼリヤ 第2四半期決算説明資料

海外事業(アジア)の売上高は467億円(前年同期比+11.9%)と増収を維持したものの、営業利益は51億円(同-3.9%)と減益となりました。

株式会社サイゼリヤ 第2四半期決算説明資料

中国事業が苦戦しています。既存店売上高前年比を見ると、上海90.9%、広州98.2%、北京85.5%と、いずれも前年を下回っています。

特に上海は営業利益が17.4億円から12.4億円へ-5億円の減益、北京も利益は増加したものの既存店売上が85.5%と大きく落ち込んでいます。中国経済の減速が影響しているとみられます。

一方、香港・台湾・シンガポールは堅調です。香港は売上高+18.8%、営業利益+27.2%、シンガポールは売上高+27.2%、営業利益+16.5%と好調を維持しています。

新規進出したベトナムはまだ2店舗で立ち上げ段階にあり、営業損失-62百万円を計上しています。

海外への出店を加速


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