猛暑需要が追い風のワークマン Colors拡大とPB強化で中期成長を狙う

作業着やアウトドアウェアを展開するワークマンは2026年3月期第1四半期決算で、3期ぶりに増収増益を達成し、過去最高益を更新しました。改正された労働安全衛生法による現場作業者の暑さ対策義務化や記録的猛暑が追い風となり、売上が大幅に伸びました。

決算が読めるようになるノート 決算解説
株式会社ワークマン 2026年3月期 第1四半期 決算説明会資料より
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作業着やアウトドアウェアを展開するワークマンは2026年3月期第1四半期決算で、3期ぶりに増収増益を達成し、過去最高益を更新しました。改正された労働安全衛生法による現場作業者の暑さ対策義務化や記録的猛暑が追い風となり、売上が大幅に伸びました。

期間中の最高益を達成

株式会社ワークマン 2026年3月期 第1四半期 決算説明会資料より

第1四半期の営業総収入は415億6000万円で前年同期比12.2%増、営業利益は90億2800万円で28.4%増、当期純利益は58億1700万円で29.0%増となりました。チェーン全店売上高は569億4700万円と前年同期比14.2%の増加を記録し、既存店売上も9.3%増と高い伸びを示しました。特に客単価が7.6%上昇したことが売上成長の大きな要因となっています。

カテゴリー別では、カジュアル・スポーツウェアが15.6%増の101億1000万円、ワーク・アウトドアウェアが21.6%増の163億3900万円と幅広い分野で伸長しました。猛暑を背景に夏物構成比が4.5ポイント上昇し、熱中症対策ウェアなど季節対応商品の販売が売上を押し上げました。これにより客数は6.2%増、客単価は3,256円と前年同期比で約7.5%上昇しています。

利益面では、海外直接仕入高の拡大により仕入利益が85.6%増の27億9900万円となり、原価率改善が進みました(同4ページ)。為替予約比率が90%に達し、平均予約レート147.5円で安定的なコスト管理を実現している点も利益確保に寄与しています(同20ページ)。

ストアブランド戦略と店舗展開

ワークマンは従来の作業着主体の「WORKMAN Pro」に加え、アウトドア・スポーツ領域をカバーする「ワークマンプラス」、日常着市場を狙う「Workman Colors」や「#ワークマン女子」など複数のブランドを展開しています。Colorsは作業着を取り扱わず、デザイン性と機能性を兼ね備えた日常着に特化することで女性や若年層の新規顧客層を取り込み、既存のワークマンブランドとの差別化を図っています。


《決算が読めるようになるノート》